乾乳期に入った妊娠牛に「分娩に向けて体力をつけさせよう」「太らせよう」と、搾乳時と同じ高エネルギー飼料を与え続けていませんか?これは酪農経営において最も甚大な被害をもたらす重大な栄養管理のミスです!乾乳期は肥育期間ではなく、乳腺組織を休息・修復させるための大切な準備期間です。乾乳期に過肥になった牛(BCS 3.75以上)は、分娩直後に食欲(乾物摂取量)が激減します。急激な負のエネルギーバランスを埋めるため体脂肪が急速に動員され、肝臓が脂肪で埋め尽くされて機能不全に陥ります(脂肪肝・肥満牛症候群)。重度のケトーシス、起立不能、第4胃変位が連鎖します。乾乳初期40日間は粗飼料主体でBCS 3.25〜3.50を維持し、濃厚飼料の給与は分娩前3週間の移行期から徐々に開始してください。
乾乳期は太らせる時期ではありません。高エネルギー飼料の継続給与は内臓脂肪の過剰蓄積を招きます。
過肥で分娩した母牛は食欲不振に陥り、血液中に溢れた脂肪が肝臓を麻痺させて重度のケトーシスを引き起こします。
乾乳前期40日間は良質な粗飼料を中心に給与し、ボディコンディションスコア(BCS)を3.25〜3.50に保ちます。
濃厚飼料への馴致は、分娩直前3週間のクローズアップ期から計画的・段階的に行いましょう。
乳牛の飼養衛生および周産期管理に関する情報です。乾乳期の飼料設計や血液検査は担当の獣医師・飼料技術者にご相談ください。
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